コメの業界団体「米穀安定供給確保支援機構」は7日、消費者に届くまでの生産・流通コストを示す新指標を公表し、今年4月時点で精米5キロ当たり2816円だったと算出した。上昇傾向にあるコストを明示することで、業者間での取引や店頭での販売価格に反映しやすくする。
米穀機構は全国農業協同組合連合会(JA全農)や卸売業者などで構成。3月に発表した暫定値は2811円だった。今回は新指標を示す団体として政府の認定を受け、あらためて公表した。
指標は、比較的小規模な1ヘクタール以上3ヘクタール未満の農家を想定し、統計データを基に各流通段階でのコストを算出した。利益は含まれていない。生産段階のコストは、労働や農機具などで1901円と、全体で占める割合が最も大きかった。
集荷段階は運賃などで235円、卸売り段階は精米費などで217円と算定し、小売り段階は人件費などで462円と試算した。政府は農家が持続的に営農できるように、消費者からコストや販売価格への理解を得たい考えだ。
販売価格は需給に応じて市場で決まるというのが政府の立場。指標は価格を縛るものではなく取引時に「参照する」ものとの位置付けだ。ただ、専門家からは、指標の導入によって価格が下がりにくくなるとの指摘が出ている。
指標は、食料システム法に基づいて導入された。原則年1回更新するが、コストが急激に変動した場合は見直しを検討する。