【ソウル=時吉達也】石破茂前首相は8日、ソウル市内で韓国の李在明(イジェミョン)大統領と会談し、昼食を共にした。李氏は食事会の冒頭あいさつで、石破氏の首相在任中に「日韓関係は大きく安定した」と強調。「その後も協力が順調に進んでいることに深く感謝する」と述べた。
両氏の面会は昨年9月以来。石破氏は「1年という短い任期だったが、外交で最も重視したのは日韓関係の発展だった」と振り返り、後任の高市早苗首相と李氏の良好な関係を「うれしく思う」と述べた。
石破氏はシンクタンク「峨山(アサン)政策研究院」が主催するシンポジウムへの出席のため、韓国を訪問した。食事会には日本側から中谷元・前防衛相や水嶋光一駐韓大使、韓国側から魏聖洛(ウィソンラク)国家安保室長らが同席した。
石破氏は8日午前にシンポジウムで講演し、核開発を加速させる北朝鮮に対する核抑止のあり方について、日米や米韓の2カ国間に加え「日米韓3カ国で議論し意思疎通する取り組みをさらに充実させる必要がある」と強調。かねてからの持論である「アジア版NATO」の創設の必要性にも言及し、アジアにおける集団安全保障体制の構築を訴えた。