スウェーデンのカロリンスカ研究所(KI)は、200年を超える歴史を持つ世界有数の名門医科大学で、ノーベル生理学・医学賞の選考委員会があることでも広く知られている。同国はイノベーションの盛んな国として世界的に有名で、その精神が文化に根付いているという。カロリンスカ研究所には、イノベーションの支援専門組織、KIイノベーションズがある。同社のヨハン・ウェイゲルト最高経営責任者(CEO)に、研究室発の科学的成果を社会実装する手法、戦略や展望などについて聞いた。
--KIイノベーションズの使命は。研究所で、どのように位置づけられているのか
「カロリンスカ研究所、その研究者や学生が、研究から商業化に至るまで社会に影響を与えることができるよう支援する。イノベーション支援サービスを提供し、研究を商業化することで、社会に貢献できる、魅力的な専門資本を備えた投資可能なスタートアップの育成を目指している」
「KIイノベーションズは独立した法人格を持っており、研究所が所有しているが、正式には研究所そのものではない(研究所持ち株会社の完全子会社)。スウェーデンは大学が政府機関で、株式を保有することはできないという特殊な事情がある。そのため、われわれは、(このような形態をとり)カロリンスカ研究所が商業化を推進するための戦略的ツールとなっている」
--どのような独自の強みや特徴があるのか