NASA「月への道は開かれた」 アルテミス有人月周回が成功 月面着陸や基地建設に弾み

科学・医療 産経新聞 2026年04月11日 18:30
NASA「月への道は開かれた」 アルテミス有人月周回が成功 月面着陸や基地建設に弾み

米航空宇宙局(NASA)は日本時間11日、記者会見を開き、アルテミス計画の有人宇宙船「オリオン」が月を回った後に太平洋に着水して無事に地球へ帰還し、有人月周回が成功したと発表した。NASAの実務トップ、アミット・クシャトリヤ氏は「約半世紀ぶりに人類を月へ送り、再び地球へ帰した歴史的任務だ」と評価し、「月面への道は開かれた」と強調した。オリオンに搭乗した宇宙飛行士4人の健康状態も良好だという。

NASAによると、オリオンは計112万6922キロを飛行し、最高速度は時速約3万9700キロを記録した。極めて高い精度の進路制御が求められる大気圏再突入では、進入角度の誤差が目標値の0.4%以内で、着水地点も目標から約1.6キロ未満のずれにとどまった。熱防護系やパラシュート、飛行管制や回収作業も含め、総合的に成功を収めたという。

今回の飛行は、2028年に予定している有人月面着陸への試験飛行という位置付けもあることから、得られた課題やデータを詳しく解析し、今後の計画に反映させると説明。クシャトリヤ氏は「これは始まりにすぎない」と、月面着陸や月面基地建設へ向けた探査継続に意欲を示し、「先に待ち受けている仕事はこれまで以上に大きい。今後は旗を立てて去るのではなく、月面にとどまるために戻る」と強調した。(伊藤壽一郎)

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