「なぜ」生き物クラブのリーダーでポケモン好きだった、安達結希さん 失われた11歳の命

社会 産経新聞 2026年04月14日 19:35
「なぜ」生き物クラブのリーダーでポケモン好きだった、安達結希さん 失われた11歳の命

京都府南丹市の山林で発見された遺体が14日、市立園部小の安達結希(ゆき)さん(11)と確認された。「ゆき」と呼ばれ、明るい笑顔で周囲を楽しませていたという安達さん。3月23日に突然、行方が分からなくなってから多くの友達が無事を祈り、京都府警や地元の人たちが懸命の捜索活動を続けてきた。「信じられない」「なぜ亡くなったのか」。思いは届かず、深い悲しみが広がった。

「ショックというより、信じられないという気持ちが一番」。安達さんの同級生で、同校6年の女子児童(11)は声を絞り出した。

遺体は13日夕、同校から約2キロ離れた山林で見つかった。着ていたトレーナーやズボンが行方不明になった際の安達さんと一致しており、府警が身元確認を進めていた。

「明るく元気でよく笑っていた」。女児は学校での安達さんをこう振り返り、女児の父親は「娘と同い年の子が亡くなって本当にかわいそう。学校に通わせるのが心配。なぜ犠牲になったのかしっかりと真相を追求してほしい」と話した。

別の女子児童(11)は、休み時間に「鬼ごっこやろう」などとクラスメートを遊びに誘う安達さんを覚えている。4年のときに同じクラスだったが、安達さんは同級生から「ゆき」と呼ばれ、友達も多く、休み時間になると周囲に声をかける姿が印象的だったという。

安達さんは昆虫採集に熱中し、学校のクラブ活動では「生き物クラブ」に所属。リーダーとして捕まえた虫の状態をタブレット端末を使いながら確認していたという。

元気な安達さんの姿は通っていた学童保育所でも見られた。学校から約9キロ離れた自宅からはスクールバスで通学し、放課後は学校敷地内の学童保育所で過ごしていたという。

学童保育所の職員によると、高学年になってからの利用は週に1回程度だったが、室内で宿題をしたり折り紙を折ったりして過ごす時間が多かった。

同じ学童保育所に通っていた小学5年の男子児童は、「ポケットモンスター」の本を一緒に読み、キャラクターの特徴を当てるゲームをして遊んだといい「(普段は静かだが)話すと元気がよかった」と振り返る。

直前までともに学校生活を送っていた児童が行方不明になり、同級生らは「早く見つかってほしい」「結希君どこにいったんやろう」と心配し無事を祈ったが、かなわなかった。

遺体が発見された現場周辺では14日、府警が設けた規制線の前に花や菓子が手向けられ、手を合わせる人の姿も見られた。献花に訪れた大阪府吹田市のアルバイト男性(22)は「悔しい思いもあるし、悲しい思いもある。無事で見つかってほしかった」と話した。

男性は子供の居場所支援を行うNPO法人で支援員をしているといい、「10年ちょっとしか生きていない子。大人が守らなければいけなかった」と肩を落とした。

発見現場付近の土地を所有している片山博司さん(61)によると、付近は竹が生い茂り、日中でも暗いという。発見直前にも田んぼの手入れや山菜採集のため付近を歩いたが、遺体には気づかなかったという。「仕事から帰ってくると、警察車両が止まっていて何が起こっているんだろうと驚いた」と振り返った。

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