マイクロプラスチックの専門家が日常生活で実践する、有害な化学物質から家族を守る方法

経済 Business Insider Japan 2025年05月27日 11:00
マイクロプラスチックの専門家が日常生活で実践する、有害な化学物質から家族を守る方法

この記事は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のリプロダクティブ・ヘルスおよび環境プログラム(Program on Reproductive Health & the Environment:PRHE)のディレクターを務めるトレイシー・ウッドラフ(Tracey Woodruff)へのインタビューをもとに構成されている。彼女は、マイクロプラスチックや有毒な化学物質が、生殖能力や子どもの発育に与える影響について研究している。なお、以下の内容は長さや明確さを考慮して編集されている。

私は長い間、生活の中で使うプラスチック製品を減らすべく努力してきた。その経験から、これは一挙に解決できる問題ではなく、たゆまず取り組むべきプロセスだと考えている。

マイクロプラスチックは、大気中や食べ物、さらに水中にも存在する。呼吸や食事の際に取り込んでいる可能性があるほか、これに含まれている化学物質が肌から吸収されることもあり得る。

私の子どもたちがまだ赤ん坊だったころは、科学はまだこうした実態をつかみ切れていなかった。私もプラスチック製の哺乳びんを使っていた。今なら、ガラス製のものを使うようお勧めする。

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私が育児をしていたのは、名のある科学者たちや科学界が、「これは驚きだ、これらのプラスチック製品に含まれる化学物質は、子どもの発育に害を及ぼすおそれがある」と警告する前の話だ。

私は、マイクロプラスチックおよびこれが健康に与える影響に関する研究の系統的レビューを共同執筆した経験がある。その際には、生殖機能、呼吸器、さらに胃や小腸、大腸などの消化器という3つの領域がレビューの対象となった。

その結果、マイクロプラスチックには、生殖機能、特に精子に関する悪影響のリスクを増大させる疑いがあることがわかった。また、慢性の炎症や、肺がんと大腸がんのリスクを増している可能性もある。マイクロプラスチックがこれらの健康問題を引き起こす要因だと確定したわけではないが、その疑いがあるということだ。

さらに、プラスチックには化学物質が含まれている。その一つであるフタル酸エステルは、男性ホルモンであるテストステロンの作用を阻害し、胎児の生育に影響を与えるおそれがある。

プラスチックの生産高は、2060年までに3倍に増加すると予測されている。今後の健康被害を防ぐために今行動を起こすべきことを示す、十分なエビデンスは明らかに存在する。

どれも完璧なものとは言えないが、家族ができるだけプラスチックに触れないで済むように、私が実践している対策を以下にご紹介しよう。

我が家ではなるべく自宅で調理した食物を食べるようにしている。また、調理の際には、新鮮な有機栽培の果物や野菜をたっぷり使うよう心がけているが、これには2つの理由がある。

1つ目の理由は、プラスチックに由来する化学物質やマイクロプラスチックが、容器や包装から食材に取り込まれることがあると知っているからだ。そのため、ファストフードやパッケージ入りの加工食品を避け、こうしたものではない食品を選ぶことがとても重要だ。

2つ目の理由は、栄養のある食事を摂ることで、マイクロプラスチックやそれに関連する化学物質の毒性作用に対する回復力が強化されることだ。簡単に説明すると、例えば超加工食品をたくさん食べている場合と比べて、有毒な化学物質からの影響を受けにくくなるということだ。

これは、その人の背景にあるリスクに関連している。つまり、体の状況が健康的なのか、それとも健康に問題を抱えているかということだ。

(これはマイクロプラスチックに関係するトピックではないが、我が家では有機栽培の食材を買うことにこだわっている。それは、有機栽培の食材を多く食べる食生活は、殺虫剤への曝露を減らせることが科学的に明らかに示されているからだ)

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