○武居由樹(1回TKO)●ユッタポン・トンデイ(ボクシングWBOバンタム級タイトルマッチ=28日)
興行のメインカードに初抜擢(ばってき)された武居が、電光石火のTKO勝ちで4000人の観衆を沸かせた。これまで15戦全勝(9KO)のユッタポンから1回、立て続けに3度のダウンを奪い、わずか127秒で2度目の防衛に成功。「1回から倒しにいくつもりだった。KOで勝って本当によかった」と白い歯を見せた。
練習中に右肩を負傷したため、一度は中止となった防衛戦。右腕を動かせない中、左の強化に時間を割き、負傷も完治して迎えた仕切り直しの一戦には、絶対の自信があった。相手と向き合うと「距離の駆け引きで怖さがあった」というが、鋭い左で早々にダウンを奪うと、「このラウンドで倒し切る」と攻め手を緩めずに決着をつけた。
デビューから8戦連続でKO勝ちも、昨年の王座を奪取した世界戦と初防衛戦は判定勝ち。「ちょっと守りに入っていた」と指摘した所属ジムの大橋秀行会長も「野性味を取り戻せた」と満足げに話した。
今後については「1本じゃ物足りなくなってきた」と、日本勢が主要4団体王座を独占するバンタム級での王座統一戦に意欲を示した武居。大橋会長も「次の指名試合が終わったら、面白い対決を実現させたい」と後押しを約束した。(奥村信哉)