宇宙事業会社スペースワン(東京都港区)は5日午前11時10分、小型ロケット「カイロス」3号機を和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」で打ち上げた。だが、上空で機体の自律飛行安全システムが働き飛行中断措置を行ったと、約4分後に発表した。機体は自爆したとみられる。原因は不明。民間単独での日本初を目指した衛星軌道投入は失敗した。カイロスの打ち上げ失敗は3機連続。
3号機は同日、予定通り主エンジンに点火し、上昇を始めた。だが、上空で安全システムが何らかの異常を検知し、正常な飛行が不可能だと自律的に判断して飛行を中断した。カイロスは、初号機と2号機も同様の飛行中断措置で打ち上げに失敗し、ともに想定外の場所への危険な落下を防ぐ目的で自爆した。そのため、3号機も同様に自爆した可能性が高い。
カイロスは、全長約18メートル、重さ約23トンの固体燃料ロケット。3号機は超小型衛星5基を搭載し、1基でも高度約500キロの軌道に投入できれば成功だったが、全て失われたとみられる。
国の基幹ロケット「H3」と「イプシロンS」は打ち上げ失敗や開発の難航が続き、日本の宇宙輸送への信頼は揺らいでいる。そのため、民間ロケットのカイロスによる打ち上げ成功に大きな期待がかかっていたが、残念な結果となった。