社民党首選、初の再選挙も討論ゼロか…国会で多忙の福島氏 大椿氏「力あり余っている」

政治 産経新聞 2026年04月02日 14:17
社民党首選、初の再選挙も討論ゼロか…国会で多忙の福島氏 大椿氏「力あり余っている」

初の再選挙となった社民党党首選(4、5日投票、6日開票)で、決選投票に残った福島瑞穂党首と大椿裕子前参院議員による街頭演説会や討論会がない。社民は1月に立憲民主党との参院会派を離脱したことで、委員会出席など福島氏にかかる国会質疑の負担が増し、時間が取れないという。党首選は支援者を含めた世論に存在感をアピールする機会といえ、大椿氏は前向きだ。

「国会が激動している中、党首選でなかなか地方に行くことができない。国会で頑張っていることも含めてアピールしたい」

福島氏は1日の記者会見で党首選について、こう語った。

党首選は3月4日に告示され、ラサール石井参院議員を含めた3人が立候補。複数候補が出馬するのは13年ぶり。23日の開票でいずれも過半数に達しなかったため、再選挙となった。

1カ月に及ぶ党首選は党勢回復の糸口をつかむ数少ないチャンスとなる。一方、再選挙で討論会や街頭活動などは設けられていない。

非議員である大椿氏は福島氏の予定に合わせて、いつでも討論会や街宣活動に臨む考えを示しているが、福島氏は「国会の質問が立て続けに起きて、そのレクを本日も行っている。夜にいろいろな予定が入っているので、なかなか難しい」と漏らし、「国会議員は国会の予定が最優先だ」と強調した。

党首候補として自身の強みについては「自分で言うのもちょっと口はばったい」と述べつつ、「一つは国会議員だということだ。憲法やいろいろなことが激動で、他党との交渉などがものすごく起きている状況の中で、国会議員で経験があることは必要だと思う」と語った。

1回目の投票では福島氏は1876票を獲得し、大椿氏の1297票を500票以上リードしている。

逃げ切りを図る思惑ではとの指摘に対しては「別にありません」と否定した。

大椿氏は精力的に動いている。地方組織で懇談を重ね、ネットで党再生の考えを発信するなどし、福島氏との差を縮めたい考えだ。

1日にはユーチューブ番組に出演し、社民は旧社会党の結党の理念を前面に出すべきとの考えを強調した。

「非正規雇用を増やし続けてきた労働政策を与野党一緒に考えなければ社会は持たない。もちろん大企業で働く正社員の声、資本家側の声を反映する政党もある。非正規雇用者の声を代表する政党が社民党だ」

生配信の番組には視聴者の声も寄せられ、「大椿さんのソロ街宣でもいいのでは」「討論会を行い、新しい情報を出さないと決選投票に時間をかける意味がない」などのコメントが読み上げられた。

大椿氏は「党首選をやらせてほしい。力があり余っている」と述べ、「社民党はとても厳しい所に立たされている。だから膝突き合わせて、『これからどうする』という議論を真剣にしていかないといけない。そのための党首選だ」と語った。

大椿氏は産経新聞の取材に「討論会すら行わない党首選挙に、猛烈に怒っている。国会質問も大事だが、同様に13年ぶりの党首選をきちんと戦う事も大事だ」と訴えた。

ある党関係者は「夜にオンラインでも討論会はできるのでは」と述べ、時間は捻出可能との見方も示す。

2人の関係は、2月の衆院選沖縄2区の候補者擁立を巡る方針で考えの違いが明らかになり、こじれたとの見方がある。

1日のユーチューブ番組で大椿氏と対談したライターの和田静香氏は「沖縄2区の問題などで意見が合わなかったとしても、話さないとどうにもならない。お互い社民党のことを考えているわけで、話すことで互いの違いを認めて理解し合っていくのが大切だ。政治は議論してこそだろう」と述べ、討論会の開催に期待を込めた。(奥原慎平)

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