富士通・IBMなどに900億円補助 ラピダスの顧客開拓を支援、経産省

経済 日経新聞 2026年04月11日 17:30
富士通・IBMなどに900億円補助 ラピダスの顧客開拓を支援、経産省

経済産業省は11日、富士通や日本IBMの人工知能(AI)半導体の設計など3事業に最大約900億円を補助すると発表した。両社は最先端半導体の量産を目指すラピダスへの製造委託を念頭に置く。補助金を通じてラピダスの顧客開拓を後押しする。

赤沢亮正経産相は11日、北海道千歳市のラピダス工場を訪れ、半導体を組み立てる後工程の開発拠点などを視察した。記者会見で「(量産後も)覚悟を持って支援を続ける」と述べた。

富士通はAIエージェント向けの計算基盤を、日本IBMはフィジカルAI用に演算処理を速める「アクセラレーター」を開発する。

ラピダスや東大などが参画し、ベルギーの半導体研究機関imecと連携する最先端半導体技術センター(LSTC)が手掛ける後工程の技術開発も支援する。工場近くの大学内に装置や素材メーカーなどが活用できる開発拠点の整備も想定する。

政府は2026年度予算でラピダスの研究開発に6315億円を支援する。設計に必要な情報をまとめた「PDK(プロセス・デザイン・キット)」の配布や試作品の歩留まり向上などに充てる。累計支援額は2.3兆円に上る。

近く1500億円を追加出資する。出資と補助金をあわせ、27年度までに累計3兆円規模を投じる計画だ。

ラピダスは顧客企業が設計した半導体を受託生産する。キヤノンや米テンストレントなどが顧客の候補に挙がる。工場の安定稼働にはさらなる顧客の確保が課題となる。

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