国内の労働力不足が深刻化するなか、バングラデシュの若年労働力の活用を促進しようと、東京都千代田区の全国都市会館で29日、「バングラデシュ人材セミナー」が開かれた。同国の暫定政権を率いるムハマド・ユヌス首席顧問が、人材活用を進める外食大手ワタミの渡辺美樹会長を「友達」と呼び、感謝を述べる一幕もあった。
セミナーでは、両国の関係者による講演のほか、バングラデシュ人材の受け入れ促進に向けた覚書の調印式などが行われた。駐日バングラデシュ大使や、日本国内で外国人技能実習生などの受け入れに関わる団体の代表者らが登壇し、人材の受け入れを巡る経緯や今後の展望について講演。出席した両国の企業関係者らが耳を傾けた。
登壇したユヌス氏は同国への日本の支援や協力に謝意を表明。「多くの友をこの国で得てきたが、渡辺さんもその一人だ。国同士のレベルでも友人関係を築いていきたい」と述べ、人材活用への協力を呼び掛けた。ワタミの渡辺会長は「日本とバングラデシュの橋渡しになれたら」と述べた。
この日は、ワタミの関連企業とバングラデシュ政府の間で、同国内での日本向け人材育成センターの開校に向けた覚書の調印も行われた。10月に正式開校を予定する「ジャパントレーニングセンター」では、技能実習制度や特定技能制度の人材育成を目的に日本語教育や職業訓練を実施。年間3000人の人材を日本へ送り出すことを掲げ、バングラデシュ国民の雇用創出と日本国内の労働力不足解消を目指すという。