気温が高くなると活動を始める生き物で、私たちの日常生活を脅かす大敵はゴキブリである。特にメスの繁殖力は驚異的で、一匹で500個前後の卵を産むともいわれている。 ゴキブリは、エサが多くジメジメした暖かい場所を好む。しかも、わずか数ミリの隙間にも入り込める。どこにでも出没するため、非常に厄介だ。 「片づけは苦手」「正直面倒くさい」と感じている人でも、ゴキブリと一緒に暮らしたいという人はいないはず。だからこそ、今この時期にやっておきたいゴキブリ対策を押さえておきたい。 そこで、登録者数17万人の人気YouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」運営者であり、書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』の著者・二見文直氏に、ゴキブリが増殖しやすい家の特徴とその対策について話を聞いた。(構成/樺山美夏、ダイヤモンド社・和田史子)
段ボールはゴキブリの「巣」になりやすい
引っ越しをして荷物を運び入れたばかりだったり、新しい家具や家電を買ったりと、片づけが追いつかないまま4月5月が過ぎてしまったという方も多いのではないでしょうか。片づけは、まず「いらないモノを捨てること」から始めるとスペースが生まれ、整理や収納がしやすくなります。
そしてこの時期、真っ先に捨ててほしいのが“段ボール”です。 なぜなら、ゴキブリは段ボールが大好きで、卵を産みつける温床になるからです。
僕たちが片づけに伺うお宅では、リビングや廊下に段ボールが山積みになっていることも少なくありません。段ボールが収納代わりになってしまっている家庭も多く見られます。
しかし、段ボールが持ち込まれた時点でゴキブリが卵を産み付けていることもあるので、部屋の中に置きっぱなしというのは、あまりおすすめできません。
そのまま放置していると、知らず知らずのうちにゴキブリが繁殖しやすい環境を作ってしまうおそれがあるのです。 (「段ボール」「ゴキブリ」「卵」で画像検索すると、衝撃的な写真がたくさん出てきます。閲覧注意です…)
段ボールは「外からの侵入経路」にもなる
僕の会社・イーブイでは、これまでに1万件以上のお宅を片づけてきましたが、ゴキブリの卵が裏や底にびっしり付着している段ボールを、何度も目にしてきました。
「片づけは苦手です」 「もったいなくて捨てられません」
とおっしゃる方でも、この話をすると「ゴキブリと暮らすのだけは絶対にイヤ!」となり、みなさんすぐに段ボールを手放す決断をされます。
最近は置き配が当たり前になり、外にいたゴキブリが荷物に卵を産み付ける可能性も十分あります。
また、通販の利用が増えた影響で、届いた商品だけ取り出して段ボールはそのまま……という家庭も増えています。これは、知らぬ間にゴキブリに“住処”を提供しているのと同じです。
「狭くて暖かい場所」には要注意!
さらに注意してほしいのが、ゴキブリが好む「隠れ場所」です。
たとえば、エアコンのホースにかぶせたカバーの内側。実際に、とあるご家庭で室内のホースカバーを外したら、ゴキブリがびっしりと張りついていたことがありました。
他にも、ゲーム機の中、冷蔵庫の下、レンジ周辺、植木鉢の下なども要注意です。
どれも「電気」や「土」、「温風」などで暖かく、しかも狭い場所であるという共通点があります。みなさんも思い当たる場所があれば、(イヤだと思いますが、勇気を出して)確認してみてください。
紙や石けんも食べる!? ゴキブリの意外な好物
ゴキブリは雑食です。 食品だけでなく紙類、段ボール、固形石けんなども食べます。
特に好きなのは、先ほどお伝えした段ボールのような「紙」と「石けん」(固形石けん)です。
そのため、お中元やお歳暮でもらった石けんを箱のまま収納している場所や、クローゼットや引き出しの中に香りづけとして入れてある石けんにも寄ってきます。
「香りで虫よけになると思っていた」という方もいますが、固形石けんはむしろ逆効果になることもあるのです。
昭和世代のお宅では、洋服ダンスの引き出しの中に、いただきものの石けんを入れていることも多いのですが、たいていゴキブリが食べた形跡があります。
解体工事は要注意! 近隣からの「流入」も
自宅がキレイでも安心はできません。
ある知人の実家では、隣の住宅が解体された際、そこにいたネズミやゴキブリが大量に逃げ出し、近隣のマンションに移動して大騒ぎになったそうです。
このように近隣からゴキブリが大挙して押し寄せてくることもあるので、油断ができません。
また、僕たちが対応した案件で、空き家になっていた一室がゴミ屋敷と化し、ゴキブリが発生。近所から苦情が来たということもありました。
昼間に見積もりに行ったときは姿が見えなかったのですが、夜に再訪したところ、玄関を開けた瞬間、天井が真っ黒になるほどのゴキブリがうごめいていたのです。
まるでホラー映画のワンシーンのようで、ゴキブリが夜行性であることをあらためて実感しました。
ゴキブリ撃退のための「片づけポイント」
近隣からの「流入」もあるのなら、ゴキブリを避けることはできないのかと絶望した方もいるかもしれません。
しかし、打つ手はあります。 ゴキブリを寄せつけないために、まず心がけてほしいのは以下の3点です。
・生ゴミや食べ残しを放置しない ・飲みかけのペットボトルや缶もこまめに処分する ・暖かくて狭い隙間をつくらない
そして何よりも、段ボールや新聞・雑誌といった紙類は、できるだけ早く処分すること。
こうした対策を、ゴキブリの活動が本格化する夏前に始めることがとても大切です。 部屋のすみずみまで完璧に掃除する必要はありません。
でも、せめて「段ボールだけはすぐ捨てる」という意識を持つだけで、ゴキブリの侵入リスクをぐっと下げることができます。
1万軒以上片づけたプロが 自信を持って伝える、“捨てるコツ”
<著者からのメッセージ>
1万軒の片づけ作業を行う傍ら、お客様から本当にたくさんのお声を伺ってきました。
「どう手をつけていいのかわからない」 「やってもやっても終わらない」 「片づけたのにごちゃごちゃして落ち着かない」 「きれいになったと思ったらすぐまた元通り……」 「実家がモノ屋敷。なんとかしたい」
多くのお声は、片づけたいと本心で思っているにもかかわらず、なぜか片づけることができない。自分を責め、誰にも相談することができないという悲痛なものでした。
この本を出版するに至ったのは、このように悩んでいるお客様を救いたいという思いがあったからです。
まず、悩んでいるみなさんに伝えたいのは、 「片づけができないのは、あなたや親御さんのせいではない」ということ。 そして 「片づけは必ず終わる」 という2点です。
たくさんのお家を片づけてきてわかったのは、そもそも“正しいやり方を知らないこと”が片づかない原因になっているケースが非常に多いということです。つまり、正しいやり方を知れば、片づけの悩みは解消できるんです。
私たちプロがやっていることや、片づけの現場で教えてもらったやり方を、1冊にまとめました。
「片づけ」や「収納」ではなく 「捨てる」をテーマにした理由
これまで1万軒以上のお家を片付ける中で、実は片づかないお家にはある共通点があることに気がつきました。
それは、どのお家も「モノが多すぎる」ということです。モノが多すぎる状態でいくら整理整頓や片づけをしようとしても、それはやっぱり無理なんです。つまり、"捨てる"からすべてを始めなければなりません。
とにかく捨てることの大切さを知っていただきたい。そして捨てる決断をできたことが自信になり、ひいては片づけに対する苦手意識やコンプレックスも"捨てられる"ようになっていただきたいと思っています。
「本当の意味でモノを大事にすることがわかった」 「家族が安心して暮らすためのやり方が知れた」 「この本のおかげで捨てられるようになった」
本を読んだ方たちから、このようなお声をいただきました。
「もったいない」から「手放したい」へ! 捨てるのが苦手な人でもできる「コツ」が満載
この本は、いわゆる「ミニマリストになろう!」という本ではありません。 服や靴などのお気に入り、こだわりを持って集めているものや好きなものなどを手放す必要はないのです。 大事なことは、自分や家族にとって「本当はいらないのかもしれない」というモノに気づき、処分していくことです。 捨てることへの抵抗感がある人や、片づけは苦手という人でもできるような「小さなコツ」をこの本ではたくさん紹介しています。
「捨ててOKなものが何かわかった!」 「今まで何冊も片づけや収納の本を読んできたけれど、はじめて知ったコツが多く、目からウロコだった!」 「片づけの現場を知っているプロならではのやり方に納得した」
といった意見もいただきました。
登録者数17万人、人気YouTube「イーブイ片付けチャンネル」について
著者が運営するイーブイ片付けチャンネルは、登録者数17万人、総再生数7500万回を突破しているYouTubeチャンネルです。大阪市の清掃業者「イーブイ」が運営、ゴミ屋敷や遺品整理など、いまや社会問題となっている片づけについて日々の現場からリアルを発信しています。依頼者さんに徹底的に寄り添う、彼らの真摯な姿勢を応援するファンも多い。