小泉進次郎農相に「反省を」 「コメ5kg2000円」に自民・鈴木貴子氏が苦言 立憲民主・野田代表は…

政治 東京新聞 2025年05月28日 17:14
小泉進次郎農相に「反省を」 「コメ5kg2000円」に自民・鈴木貴子氏が苦言 立憲民主・野田代表は…

小泉進次郎農林水産相は28日の衆院農林水産委員会で、就任後初の国会論戦に臨んだ。

(左)28日、衆院農林水産委員会に臨む小泉進次郎農相=佐藤哲紀撮影 (右)政府備蓄米=資料写真

高騰するコメ価格の抑制策に関して、21日の就任直後から「5kg2000円を目指す」と発信し、備蓄米放出の手法の見直しを打ち出している小泉氏に対し、自民党の鈴木貴子氏が「持続可能な生産基盤あってこその食糧安全保障」だとして「反省」を促す一幕があった。

◆「熱すぎるマーケットに水を差さないといけない」

鈴木氏は衆院北海道7区(根室市、釧路市など)選出。北海道全体は新潟県に次ぐコメどころだが、鈴木氏は「私の地元はおコメを作っていない。忖度なく質疑をさせていただきたい」と断ってから質問を始めた。

稲が実る水田=2024年9月、神奈川県平塚市で(資料写真)

鈴木氏は「コメ農家が20年前から6割減っているのも現実だ。収益性の低さが生産基盤の弱体化(につながり)、コメの供給が不安定になる。ひいては消費者にしわ寄せが行く」と述べ、適正価格で安定してコメを供給できる仕組みが重要だと訴えた。

小泉氏は「生産者の思いと消費者の立場が一致するところを見いだすのは極めて重要だ」と理解を示した上で、「ただ、今、コメは高すぎる。消費者のコメ離れを防ぐためには、1回、熱すぎるマーケットに水を差さなきゃいけない」と強調した。新たに随意契約で放出する2021年産の備蓄米は「5kg1800円程度になる」との見通しも示した。

◆「石破政権には中長期的な食糧安全保障の信念がない」

これに対し鈴木氏は、新たに放出する備蓄米は「古古古米」などで「普通のお米よりも低くなるのは当たり前だ。劇薬でも何でもない当たり前のことを、当たり前にやっていただいている」と指摘。「就任されてすぐに『2000円台にします』というのは、足りない枕ことばがあった。率直に反省というか、発信の仕方はぜひ考えていただきたい」と苦言を呈した。

衆院農林水産委員会で答弁する小泉進次郎農相=5月28日、国会で(佐藤哲紀撮影)

鈴木氏はその上で、「今の石破政権には、目先の対応はあっても、中長期的な食糧安全保障に対しての信念がないと、非常に残念に思っている。そうでないというなら、そういったメッセージを出していただきたい」とも求めた。

◆「気合は分かるが、バナナのたたき売りじゃない」

この日の質疑では、立憲民主党の野田佳彦代表も、小泉氏の「5kg2000円」の発信に疑問を呈した。

小泉氏が「5kg2000円を目指す」との方針を最初に掲げたのは、21日夜に行われた農相就任記者会見。石破茂首相が党首討論で「5kg3000円でなければならない」と語ったのと同じ日だった。

衆院農林水産委員会で質問する立憲民主党の野田佳彦代表=5月28日、国会で(佐藤哲紀撮影)

これについて、野田氏は「バナナのたたき売りじゃない。気合は分かるが、それが適正価格かどうか」「消費者にとっては安いほどいい。これは間違いない。一方で、生産者にとって適正価格は何なのかをバランスよく考えていかなければいけない」と尋ねた。

小泉氏は「私が2000円と言っているのは、今の4200円を落ち着かせていくためには、2000円の備蓄米を放出しなければいけない(ということだ)」と説明。「今のさまざまな物価や資材の高騰や、人件費の高騰などを踏まえたら、2000円は生産者の方にとっての適正ではない」とも付け加えた。

野田氏は「あの数字をお話ししたときは、やはり丁寧なご説明が、総理も(小泉氏も)足りなかったと思う」と述べ、「生産者はすごい不安で、3000円台でもきついなと、2000円台になったら、とても持たないなと思ってる人たちがたくさんいらっしゃる。その人たちにも配慮するような政策を随時出していかないと、バランスを欠く」とくぎを刺した。

  ◇

小泉農水相は、前任の江藤拓氏が「私はコメを買ったことはありません。支援者の方がたくさんくださるので、まさに売るほどある」と失言して更迭されたのを受け、21日に就任した。

27日には衆参両院の農林水産委員会で所信聴取に臨み、コメ価格について「消費者に安定した価格で供給できるよう、全力で取り組んでいく」などと述べていた。

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